第3章 共同作業。
校門でみんなで別れようとした時だった。
「楓。」
唐突に遙先輩に呼び止められた。
「はいっ!」
「ちょっと来い。話がある。」
「…はい。」
渚とコウちゃんと真琴先輩は私たちを不思議そうに見ていた。
私は遙先輩に呼ばれるまま遙先輩について行った。
校門から少し離れた木の影で
遙先輩は立ち止まった。
遙先輩は木を見つめたまま
振り返らずにこう言った。
「楓。お前、俺たちに何か隠していることがあるだろ。」
「へ!?」
あぁ、やばい。
これは絶対にバレてるパターンだ。
冷や汗がどっと流れ出る。
「えっと…」
私がもごもごしていると、
遙先輩はこちらの方を向いた。