第3章 共同作業。
シャワーを浴び終えて気がついた。
「タオルがない!!!!!!!」
そして…
「着替えもない!!!!!」
そう、今手元にあるのは
ペンキまみれになったジャージ上下と下着(女性用)のみだった。
タオルと着替えは更衣室のロッカーにおいてあるのだ。
シャワー室からほんの数分の距離であるから
男子の場合はパンツだけでぱっと移動することも可能だろうが、
今、私がこの格好で外に出れば確実に
プールサイドにいる全員に下着姿を見られることになる。
…どうする。
どうする。私!
"コンコン"
シャワー室のドアがノックされた。
「はいっ!」
私は慌ててドアの方を見た。
シルエット的に…遙先輩?
「…着替えと荷物。ここ置いとくから。」
そして遙先輩の影は消えた。
…なんかわかんないけど助かった。
私は荷物と着替えを回収すると、
すぐに着替え、プールの方へと戻った。