第2章 泳ぐのは『好き』ですか?
私は授業に集中できずにいた。
そもそも、私が女だって事実が
あの葉月渚とかいう奴にバレてしまったのか…
いや、それともあれは冗談?
わからない…。
あいつはなんなんだ!
私は授業中後ろを振り返ってみる。
葉月渚と目が合う。
葉月渚はニヤリと笑った。
…可愛い笑顔とは裏腹
とっても腹黒そうだ…。
まぁ、兎にも角にも、
その結果は昼休みにわかる…か。
「おい、西島!後ろばっかり見てないで前向けー!」
教師から怒りの鉄拳を喰らった。
「うぃっす。」
実は中身女の子なんだからね!?
めちゃくちゃいてぇ…。
…これも、あいつのせいだっ!
私は再び葉月渚を睨みつけた。
葉月渚はまたニヤニヤとしていた。