第2章 泳ぐのは『好き』ですか?
「ふざけんなっ!そんなの…」
振り返った瞬間、
葉月渚は屋上の手すりから身を乗り出し、
深呼吸をした。
『西島楓は実はおんな…ブブッ』
慌てて葉月くんの口を押さえる。
叫んだ声がちょっぴりこだましていた。
どんだけ声でかいんだよ!?
「わかった。わかった。わかったからやめろ。」
私がそういうと葉月くんはニヤリと笑った。
「やったぁー♪じゃ!昼休みにハルちゃんとマコちゃんに紹介するねぇー♪」
そういうと葉月くんは鼻歌を歌いながら
その場を後にした。
まじであいつなんなんだ。
嵐のような奴だった。
私は一人、
この先の学園生活を思いやられていた。
…あれ?ってか結局水泳部ってあるの?