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緋寒桜散り行く日陰。☆Free!

第2章 泳ぐのは『好き』ですか?


先ほどの金髪の少年だった。


「…えっと…何?」


「へへへー!僕、葉月渚って言うんだ!宜しくね!楓ちゃん!」

そう言いながら少年は私に手を差し出した。

「か、楓ちゃん!?」


私はその握手を無視して、
怪訝そうな顔をして見せた。


この迷惑そうな表情で察してどこか消えてくれないかなぁ。


…なんて事はなかった。


少年は無理矢理私の手を握ると、
ブンブンと上下させながらニコニコと笑った。


「楓ちゃんはさっ!泳ぐの好き!?」

「は?…いや…どっちでもない…けど…。」


私がそう呟くと葉月くんはニヤリと笑った。


「どっちでもないって事は嫌いでもないんだよね!?」

「…まぁ。別に…。」




「じゃぁさ!水泳部入ろう!!!!」



「へ!?」



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