第5章 コンパス
大野side
”相葉くんとつきあってるんですか”
あまりのことにショックを受けて、気がついたら二宮くんがわんわん泣いてて…
「僕は…ずっと相葉くんが好きでっ…」
え?そうだったの!?
「ちょっ…二宮係長っ違いますからっ…」
そう言って松本くんはスマホを取り出して電話をかけ始めた。
「ぼ、僕は…松本くんと相葉くんが仲良くしてるのを、ずっと羨ましいなって思ってて…」
「そ、そうなのか」
「松本くんがウチの課に来たら、相葉くん良く遊びにきて嬉しかったけど…うわああああん…」
「わ、わかった。落ち着け」
頭をぽんぽんと撫でていたら、松本くんの電話が終わった。
「…二宮さん…本当に相葉のことが…?」
「うん…好きなんだ…」
松本くんは真面目な顔で黙りこんだ。
その後、なんとか落ち着かせようと余っていたハンバーグを食べさせていたら、また呼び鈴が鳴った。
松本くんが出て行って戻ってきたら、一緒に入ってくる人が居た。
「相葉くん…」
「二宮さん…」
二人は見つめ合った。
そして相葉くんは二宮くんに駆け寄って、ぎゅっと抱きしめた。
あまりのことにさっきしたキスが飛んでいった。