第4章 USBメモリ
松本side
昨日の夜は大野さんのことばっかり考えて、あんまり寝れなくて
移動のときバスの中でうとうとしてたら、体調が悪いのかと部下に心配された
大丈夫と言っても、顔が赤いと言われて…
それは出発前に大野さんを見て思い出してしまったからなんだけど…
まさかそんなこと言えないから
部下に促されるまま、後ろの席で…大野さんが寝ていた隣で休ませてもらっていた
そのまま、目的地に着いても起こされることはなくて
「そこの2人、起きてくださいっっ」
二宮係長に体を揺らされたときには、バスは富山駅に到着していた
「あ…すいません…」
「体調はどうですか?」
「眠ったら良くなりました…」
…ほんとに寝たら頭はスッキリとしたし、そう言っておいた
先に降りてるから、大野さんをよろしくと言って二宮係長は降りていった
「大野さん…大野さん…」
「ん…ん?…わ、松本くん…っ」
我慢できなくなりそうなのを堪えて起こすと、俺を見た大野さんがピクっと身を引いた
そのまま一緒に降りて、新幹線に乗ったから席は隣で…
体の半分が熱くて仕方なかった