第4章 USBメモリ
大野side
白えびを嬉しそうに頬張る松本くんは、日本酒のせいでほんのり赤い顔をしている。
ちらちらと盗み見しては酒の肴にしていたら、結構飲んでしまって。
「かちょおおお!のんでるのかあ~!」
って、松本くんとは反対側に居た二宮くんに絡まれた時には、なんかもう朦朧としていた。
「いかん…俺、ちょっと酔った…二宮くん送って、そのまま部屋戻るわ…」
俺に凭れて寝てしまった二宮くんの頭を膝に乗せ、松本くんに言うとコクリと頷いてくれた。
「おまえも適当に抜けろよ?アイツらざるだから…」
「はい…わかりました」
「松本くんは酔うと人の膝に乗るからなあ…」
「なっ…あれはっ…忘れてくださいっ!」
「今日も乗るか?」
「にっ、二宮さんがいるじゃないですか」
なんかじぇらってる…?
「いや、こんなのどかせば…」
「と、とにかくっ!行ってくださいっ」
松本くんに言われて、俺は二宮くんを抱えて部屋に戻った。
「あ~いば…く~ん…」
二宮くんの寝言…ん?それって1課の?
部屋に送り届けて、自分のとこ戻ったら酔いが冷めてた。
「大浴場いくか…」
タオルを持って部屋を出た。