第3章 ホワイトボード
松本side
「そろそろ昼飯作ってきますね」
大野さんが話してくれていた話が一段落したところで席を立った
「あ、もうこんな時間なんだな…」
言いながらタブレットとかを片付ける大野さんに
「教えてくれてありがとうございました」
軽く頭を下げると、ふにゃりと笑ってくれた
実際、話は勉強になったし
それに仕事モードの大野さんをまた独り占めできたのが嬉しい
キッカケが俺を助けてくれたことだったからか…
普段の大野さんもかっこいいんだけど
やっぱり仕事してるときは特別かっこよく見える
…会社ではため息つきたくなるときもあるけど…
でもそれでも、ちゃんと見てくれてること
もうわかっているから…
「大野さん、できましたよ」
ペペロンチーノをテーブルに並べてから声をかけると
すぐに席に着いた大野さんは朝と同じように
「すげぇな、うまそ」
褒めてくれた
でも一緒に置いたコップに口をつけて、ん?って顔をした
「白ブドウジュースです。昼からワインはよくないから…雰囲気だけでもと…」
そう言うと、なぜか笑われた