第3章 ホワイトボード
大野side
「こうするからだいじょうぶ~」
って…おいっ…
もうそこから正常に思考なんかできなくて。
気がついたら松本くんは俺の肩に凭れて眠ってた。
かわいい顔して…俺が悪いヤツだったら襲ってんぞ…
「うわおっ…」
襲うって…襲うってあれか…おい…何考えてんだ俺…
「いかん…松本くん、帰るぞ!」
でも松本くんは天使の寝顔で…
しょうがないからタクシー呼んでもらった。
家…どこなんだ。
悪いと思いながら、財布を漁って免許証で確認した。
でも着いても起きなくて…玄関まで担いでいった。
「松本くん!家だぞ!鍵!鍵!」
「う~…ぽけっとに…」
「触るからな!下心なんかないからな!」
何いい訳してんだ俺…
松本くんのズボンのポッケに手を突っ込む。
温かくてもう訳がわからない。
なんとか鍵を探し出し家の中に入る。
部屋の中は凄く綺麗に整頓されてて。
なんとか寝室を探しだしてベッドに寝かせた。
そこで一気に脱力した。
寝転がる松本くんの上に倒れこんで、目を閉じた。
「お前…なんでそんなかわいいんだよ…」
松本くんのコロンの香りを感じながら眠りに吸い込まれていった。