第3章 ホワイトボード
松本side
立って動くと余計にアルコールがまわって
もっともっと大野さんの傍に行きたい
それしか考えられなかった
「おーのさん、そっちだめ…」
俺を座らせて向かいに行こうとする手を引っ張って
俺の隣に座らせた
「ぅあっ…」
突然引っ張ったからか
びっくりしながら大野さんは俺の隣に座る
「んー…狭いですね…」
そんなに広い席じゃないから
手が動かしずらい…
「だったら、あっち戻るから…」
「それはだめです、こうするからだいじょうぶー」
立ち上がりそうな大野さんを抑えて
膝の上に座った
くっついてもいられるし
動きやすいし
座り心地もよくて
膝に座ったまま酒を飲むと
「もう…」
落ちないように大野さんが腰を支えてくれた
「一緒にのみましょーよ~」
ね?と覗き込むと
大野さんが俺を見ていて視線が絡んだ
それが嬉しくて
一気に酒を呷る
「おいっ、飲み過ぎ…っ」
「らいじょーぶですってぇ~…ふふっ」
そのままだんだん眠くなってきて
頭を大野さんの肩に預けた