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大野さんと松本くん

第2章 温度計


松本side

大野さんを相葉に託して
オフィスで仕事をしていると
ポケットの中で携帯が鳴った

“無事大野課長家まで送ったよー、診察結果は風邪でした”

画面を見ると相葉からのメールだった

相葉とは同期で、研修の時に仲良くなった

二宮って男に片思いしてるらしく
何度も相談にも乗っている

だから俺の頼みはよく聞いてくれる

あ…だから俺大野さんを好きな自分をすぐ受け入れられたのかな

…え?二宮?

「ええっ!?」

目の前の仔犬顔を見て思わず大声を出すと

「…どうかしたんですか?」

顔を顰められた

「あ…いや…」

二宮なんて苗字多いし、別人かもしれないよな…

でも今度聞いてみようと思った

“さんきゅ、午後からも仕事頑張れよ”

相葉に返信をして
急いで、でも丁寧に今日の仕事を終わらせた

定時に会社を出て、スーパーで買い物をしてから
相葉に聞いた大野さんの家に向かった

インターフォンを押してから
今更、もし彼女がいたら…とか考えてドキドキしたけど
大野さんが応答してくれて
ほっとすると同時に
違う意味でドキドキしてきた

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