第8章 プレゼント
松本side
「…ん、ゅん、潤起きて?」
きもちいい夢を見ていたら
耳元で智の声が聞こえて体を揺らされた
「んー…眠い…」
「仕事遅刻するよ?」
そう言われて重い瞼を開けると
「おはよう、潤」
目の前で智が柔らかく笑っていた
「おはよ…」
布団の中で智に手を伸ばすと
その手を握ってキスをくれる
一緒に起き上がって
顔を洗いに行って
「朝ごはん何がいい?」
「なんでもいいよ?」
「じゃあ目玉焼きにする」
智が見てるテレビをチラチラ見ながら
朝ごはんを作ってテーブルに並べて
「「いただきます」」
智と一緒に食べる
食器を片付けてから着替えて
俺の車で一緒に近くまで出勤する
会社の近くのコンビニの駐車場に停めて
「じゃあまた後でね」
「うん」
キスをしたら智は降りて…
全部いつもと同じだけど
左手薬指に嵌ってる指環がいつもより幸せにしてくれている気がした
それを眺めていたら
時間が経っていて
「やべ…」
指環を外してしまってから
今度は会社の駐車場に車を停めた