第8章 プレゼント
松本side
智が持ってきてくれた箱には
ホールケーキが入っていた
小さめだけど…2人で食べるには充分
てかケーキを用意してくれてたってことだけで充分すぎる…
「ありがと…嬉しい…」
そう言うと嬉しそうにふにゃっと笑って
“3”のロウソクを2つケーキの上にさしてくれた
部屋の電気を消してロウソクに火が点けられる
「改めて…潤、誕生日おめでとう」
揺れる2つの炎の前で
唇に柔らかく智の唇が触れる
「ありがとう…俺すげー幸せ…」
ふぅっとロウソクの炎を吹き消すと
パッと部屋の灯りがついた
「食べようか」
「うん…」
切り分けてくれるのかと思ったら
そのままケーキにフォークをいれて
「あーん…」
それを口元に差し出された
「ぁー……」
恥ずかしいけど嬉しくて
素直に口を開けると甘い生クリームの味が広がる
「うまっ…」
「ほんと?よかった」
誕生日だからってケーキも多めにくれて
上のチョコの飾りも俺にくれて
食べ終わるときには
セックスの疲れに加えて
満腹で余計に動けなかった