第8章 プレゼント
松本side
「ありがと……」
まだぼーっとする頭でそう言って
右手で落ちてきそうな瞼を擦りながら左手を見ると
「…え?」
そこについていたものに一気に目が覚めた
「これ…」
「誕生日プレゼント」
俺と智の薬指に嵌っているお揃いのリング
「うそ…」
「ほんとだよ…」
ふふっと笑って唇にキスが落ちてきた
「ありがと…智…幸せ…」
離れた唇を
智の首に腕を回してもう1度引き寄せる
そのまま何度も触れるだけのキスを繰り返した
「潤…あいしてる…」
「俺も…あいしてる…ほんとにありがとう…」
ぎゅっと抱き締めあっていると
ぐぅっとお腹が鳴った
「ふふ…起きようか」
「そだね、朝ごはん作るよ、何食べたい?」
「なんでもいいよ?簡単なもので…」
話をしながら一緒にベッドから出て
順番に顔を洗って
トーストと昨日の夜の残りのポテトサラダを朝ごはんに食べた
食器を洗ったらまたソファで智にくっついた
ごろっと智の膝に頭を乗せて寝転ぶと
優しく髪の毛を撫でてくれる手が気持ちいい