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大野さんと松本くん

第7章 マスキングテープ


松本side

岡本部長から逃げて戻ってくると
智がパソコンに向かってずっと難しい顔をしていた

チラッと見ると手は全く動いていなくて…

窓の外が暗くなって、みんなが帰っても
智はずっとその状態で座っていた

「大野さん…?」

忙しい毎日なのも知ってるから
さすがに心配で声をかけてみた

その声にふっと智が顔をあげて
俺を見た途端

「んぅっ!ちょ…っ…んん…っ」

ぐっと腕を引かれて唇を塞がれた

智は椅子に座っていて
そこに引っ張られたから
キツい体勢のまま舌を絡められて

「んっ…ふ…ぁ…んんっ」

ぐいっと智の胸を押し返した

「突然何すんですかっ…誰かに見られたら…っ」

整わない呼吸のまま言うと
体をドンッと窓に押し付けられる

「俺、岡本部長に気を付けろって言ったよな?」

聞こえたのはいつもよりも低い智の声

「…え?」

「2人になるなって言わなかった?」

「2人になんてなってな……」

否定しかけて
さっきのトイレでのことを思い出して
思わず言葉が止まった

その途端俺を窓に押し付ける智の手に力がこもった
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