第6章 マグネット
松本side
智さんが淹れてくれたコーヒーを飲んで、顔を洗ったら、ちょっと早かったけどチェックアウトした
ホテルの部屋も2人の空間ではあるけど
早く、本当に2人きりのところに行きたかったから
ホテルの近くにあったカフェでブランチを食べてから、タクシーでうちに帰った
「お邪魔します」
「お茶淹れま…、淹れるからゆっくりしてて?」
今まで智さんが来たときは
普通にしていたやり取りも
なんだか甘い気がしてしあわせで
急いであったかいお茶を淹れて智さんの隣に座った
智さんの肩に頭を乗せると
髪の毛を撫でてくれる
これ、すき…
すごく心地よくて気持ちいい…
でも、もっと触れたくなる…
「智さん…キス、して…」
顔を上げて智さんの首に手を回すと、すぐに顔が近づいてきた
「んっ…ん、ふ…っ」
深く唇が重なりながら、ソファに押し倒される
「あ、待って…明るい、から…」
シャツの裾を抑えながら、見上げた智さんの瞳には熱が灯っていた