第6章 マグネット
大野side
潤が眠りに落ちていく。
そのまぶたにキスをして、きゅっと抱きしめた。
「俺も…おまえの匂い好きだよ…」
ボディソープの香りの中に混じる潤の匂い…
身体の奥が熱くなる。
「ずっと…一緒に…」
規則正しい寝息に引きこまれて俺も眠りに落ちていった。
翌朝起きると、潤はまだ夢のなか。
そっと起きだして、コーヒーの準備をする。
部屋に置いてあるカップにセットしてお湯を注いで…
蒸らしてる間に潤が目覚めた。
寝る前にきちんと着せたバスローブははだけ、白い胸板が見えていた。
「潤…おはよ…」
「さ、智…さん、おはようございます…」
「…コーヒー飲む?」
「あ、はい」
あまりにも艶めかしくて、正面から見ることができない。
目を逸らしながらコーヒーをドリップしていると、隣に潤が立った。
「あの…チェックアウトしたら、どうし…どうする…?」
小首をかしげながら俺の顔を覗きこむ。
かわいい…かわいすぎる!
思わず顔を掴んで唇に吸い付く。
「さ、としさん…一緒に居たい…」
真っ赤になりながら言う潤を思い切り抱きしめた。
「潤の家、行ってもいい…?」