第6章 マグネット
松本side
「すきです…智、さん…」
俺も名前で智さんを呼ぶと
嬉しそうに笑ってくれた
「潤、あいしてる…」
そう言って後頭部を支えて智さんの顔が近づいてくる
「んぅ…っ…ん…」
唇が離れると目の前に智さんの瞳があって視線が絡む
「智さん…」
「ん?」
「しあわせ…」
「うん、俺も…」
気持ちが通じ合って
ひとつになれて
今こんなに近くにいれて
目を合わせて笑いあえて
全部がしあわせでしかなかった
そのまま暫く抱き締めあって…
智さんに支えられながらシャワーを浴びた
あがってから、ベッドに入ると
「おいで、潤」
智さんが片腕を伸ばして俺を呼ぶ
ゆっくりとそこに頭を乗せると
ぐっと引き寄せられて顔が智さんの胸元に埋まった
俺と同じボディソープに混ざって
智さんのにおいがする
「いいにおい…」
あったかい腕に包まれて
大好きなにおいがして
セックスの疲れもあってだんだん眠たくなってくる…
「え?」
「智さんのにおい、すきなんです…」
意識が夢の中におちていった