第6章 マグネット
松本side
着ていたジャケットを脱いで大野さんを見ると
大野さんも自分のジャケットを脱ぎ捨てていた
薄いシャツだから…
その下にある、あの日温泉で見た大野さんの体を思い出して
体にドクン…と熱が灯った
「大野さん…」
不安もまだあるけど、大野さんと…ひとつになりたい
全身で大野さんを感じたいと思った
「…ベッド、行く?」
聞かれて頷くと、手が差し出された
それを握ると、ベッドまで導かれる
座らされて、上から大野さんの顔が近づいてきた
目を閉じると、頬が熱い手のひらに包まれて
唇にも熱いものが触れた
「んっ…」
ちゅくっと啄まれて
空いた隙間から舌が潜り込んでくる
「んぅ…っ…ふ、はぁ…っ」
そのまま舌を絡められながら
ゆっくりとシーツの上に押し倒された
「んん…っふぁ…っ」
「はぁ…っん…」
熱い…甘い吐息が溢れて
もっとほしくて…
大野さんの首に腕を回すと
大野さんの手のひらがシャツの上から肌を撫でた
ひとつずつボタンが外されていく
「あ…っ」
前が開かれて素肌の上に大野さんの手が触れると
それだけで体がまた熱くなってビクッと跳ねた