第6章 マグネット
松本side
大野さんの腕は…やっぱりあったかかった
離れたくなくて、思わず腕を掴むと
大野さんの腕がゆっくり背中に回った
俺も大野さんの体に腕を回そうとしたとき
ポケットにいれていた俺の携帯が鳴って
ビクっと体が離れていった
「出ていいぞ…」
「すいません…」
誰だよ…
心の中で文句を言いながら画面を見ると相葉からの電話で
通話をタップした途端に
『松潤!?無事帰った??』
大きな相葉の声が聞こえてきた
「ああ…さっき家着いたよ、今日はありがとな」
『それならよかった!じゃあまた飲もうね♪』
シンクに凭れて話している俺の横で
大野さんがどんぶりをテーブルに運んでくれる
視線で“すいません”と言うと
笑って頷いてくれた
「じゃあまた」と挨拶をして、電話を切って、俺も席につく
「ごめんなさい、伸びるから食べましょう」
「ああ…いただきます」
もう一度抱き締めてほしかったけど言えなくて、ラーメンを啜った