第6章 神様なんか、いない
修「しょおたん...とれ、あけて~」
修がジャムの瓶を持ってきた。
「これ、どうすんの?」
修「食べるれす♪」
「食べるって、ママは知ってるの?」
修「いーの。開けてよぉ」
どうやら、勝手に持ってきたらしい。
「ママに叱られるぞ~」
修「しょおたん..おねない..
ないちょ、して~...」
喋れるようになった修が、
ホントに可愛くて、
「じゃあ、ちょっとだけだぞ..」
俺も甘い兄貴だなぁ..(^^;
分かっていながらも、でれでれの俺は、
瓶の蓋を開けて、中のジャムを
指ですくって、修に差し出した。
修は嬉しそうに俺の指をパクリと咥え、
修「ちゅっぱくて、おいち❤」
と、満面の笑みで口を尖らせた。
もう~/////可愛すぎるぞ~しゅうたん❤
修も2歳になり、どんどん可愛くなった。
風呂にいれたり、寝かし付けたり、
俺にすごく懐ついていて、
母さんは、
『小さいパパ』だっていつも言っていた。
俺は、もう直ぐ高等部に上がろうとしていた。
クラス編成のためのテストも終わり、
後は中等部の卒業式を待つだけだった。
恐らく、高等部に行っても、斗真や秀明とは同じクラスになるだろう。
少し離れていた小学校の時の友達とも、定期的に会うようになっていたし、勉強も忙しかったけど、楽しい中学生活だった。
.....楽しいままに、終わるはずだった。
........なのに...まさか、
最後の最後に、あんなことがあるなんて///
すべての流れが、
あの瞬間に向かって、
ゆっくりと動いていたのかもしれない。
....そのひとつでも、
歯車が狂っていたなら....