第23章 命の重さ~second~
【 翔side 】
毎日が忙しく、充実している。
患者さんは次々やってきて、いろんな出会いがある。
俺にとっては、大勢の患者の中の一人でも、
逆の立場からすれば、ドクターは俺だけで。
だから気を引き締めて診察する...
それをいつも忘れないように、
流されないように、見落とさないように...
「翔~、着替えた下着どこにあるの~?」
「えっ?あ...えっと、どこだっけ...」
昨日酔っぱらって脱ぎ捨てて...
確か、そのままベッドに...
「あった!あったよ!雅紀~...」
俺は急いで雅紀のところにパンツとシャツを持っていく。
「ありがと、翔。今から洗いうから~」
「ありがとうは俺の方だよ!いつもやってもらってばっかりで...明日は俺がやるから!!」
「いいってば~。櫻井先生は家でも仕事で大変なんだもん!ドクターを助けるのが、ナースのお仕事だからさ(^^♪」
...そんなタイトルのドラマ、昔あったよな?
ホントに。
雅紀はよくできた嫁のようで。
優秀なナースでもあり、俺はいつも頼ってばっかりだ。
「いつも感謝してるよ。雅紀...ありがと」
唇を突き出すと、雅紀がそれに自分のをチュッと重ねた。
よくある朝の光景...
まあ、恒例の行事のようなものだ。
「じゃあ、俺、コーヒー入れとくね♪」
雅紀が朝食も用意してくれてあるから、俺の仕事はそのくらいな訳で。
洗濯をした雅紀が戻ってきた。
「いつもありがと♪俺、料理、あんまり得意じゃなくって...」
「あんまり~?」
「...あ!今の、地味に傷付いた...( ;∀;)」
「嘘だよ~...翔..」
......チュッ❤
結局は、そこに収まるらしい...
これがいつもの日常...らしい...