第21章 旅立ち 〜departure〜
「ここからなんだよ...我慢してて...
もっともーっと...イイはずだから♪」
黙った雅紀を了解と見なして、
俺は作業を続けた。
「..んんあっ...あぁ..あっ.ああっ...」
我慢できない声を何とかしようと、
手の甲を噛んだ雅紀に、
「雅紀...声..聴かせて...」
「...あ..だって..もう...なんか...
おかしく..なりそうで...無理っ..」
「...いいんだよ...解放して...
雅紀の感じてるの、俺にぜんぶ見せてよ..」
雅紀が安心できるように、出来るだけ優しく、
落ち着いたトーンで声を掛ける。
だってきっと、今までそっから先には、
行ったことない領域のはずで...
雅紀も戸惑ってるんだと思うから...
不安そうな顔して、俺を見上げる雅紀に、
最高の笑顔で微笑んで、俺は続けた。
「..ああ..あああ..しょお..もう無理..」
俺は急いでローションを持ってきて、尖端に垂らし、そこだけを執拗に擦って刺激した。
我慢しようとしていた喘ぎ声も、
もう耐えることができないらしく、雅紀は盛大によがった。
その顔は眉間にしわを寄せて、
苦痛に悶絶しているようにも見えて...
すのこを掴む彼の手は、力を入れ過ぎて白くなってた。
流石に心配になった俺は、
「...大丈夫?」
と声を掛けて、いったん手を止めた。
すると雅紀は潤んだ目で俺を見つめて言ったんだ。
「もう俺...変に..なりそう..」
って...
...もう少し、かな?
「雅紀、ラストスパートだよ...頑張って...」
そう言うと、俺はもう一度多めにローションを垂らし、尖端だけを擦り続けた。