第19章 君を守るために
「翔...ベッド行こ?ここじゃ...」
少しだけ恨みがましい目で俺を見たけど、
「うん...そうする...」って。
「じゃあ、お風呂入ろうよ...折角入れたし」
俺たちは二人で湯船に浸かった。
力を抜いて俺に身体を預けてくれる翔を、
俺は両手で抱き締めた。
「雅紀...俺さ、岡田くんのこと...ちょっとそうかな?って思ってたのに...」
「そうかなって...翔のこと好きってこと?」
「うん...なんとなくね...」
...なんとなくじゃないよ!!俺なんか100%の確信を持って分かっていたけど...
まさか、いくら酔った勢いとはいえ、強行手段に出るとは思ってなくて...油断したよ。
......でもね。彼の気持ちも分からないじゃない。
やったことは許されないし、許すつもりもないけど。
最近の翔がさ何とも言えない色気みたいなの、
出しちゃってるんだよね~...
本人は自覚ないだろうけど。
大人の魅力と、何とも例えようのない色香、
ってうのかな~...そっちが好きなやつには、きっと堪んないんだと思う。
ベッドの上。
裸で抱き合う俺たちは、じゃれて縺れて絡み合う。
「ねえ、翔...岡田くんに何されたの...?」
瞳の奥を揺らめかせて、俺を見てる翔...
「キス...」
「じゃあ、上書きする///」
翔の赤い唇を余すところなく貪るように口づける。
「他は?」
「......首筋から...下に..」
「...こんな感じに?...」
俺は、翔が言ったように、岡田くんが辿ったであろう白い肌の上に、ゆっくりと舌を這わせた。
「あっ...雅紀...もう..あ..やっ..」
胸の先を掠めると、綺麗な身体は、小さく跳ねた。