第19章 君を守るために
「大したことじゃないから...」
そう言ってはみたけど...翔はつぶらな瞳で俺のこと見つめてて...
...逃げ切ること、出来なそう///
俺は観念して、ベッドに腰を下ろした。その隣に翔も座って、俺の顔を覗き込んだ。
「あのさ...今日の実習...」
「うん」
......そんなバンビちゃんみたいな目で、俺を見ないでくれ///翔...今から俺、カッコ悪すぎること、言うんだから...(T_T)
「妊婦さんの診察で...」
「うん」
「...そのぉ..翔が..内診..して...」
「うん」
「..診察なんだけどさ...女の人の..その...あんなとこに..指...イレて...中、探ってて...」
「だって、それは..」
「分かってるよ!!もちろん翔は何とも思ってない!!だって、診察なんだし...でもさ...」
翔は黙って俺のことを見ていた。
...俺って、こんな小さいやつなんだって、そう思うともう、泣きたくなったけど...
でも、ここまで言ったら、話しちゃお///
「...ヤキモチ..っていうか...俺の中..気持ちよくしてくれる指が...他の..女の人の中で...って...そう思ったら、何だか、モヤモヤしちゃって...」
「雅紀...」
「ごめん!!ほんと~っにごめん!!俺、翔の片腕になる、何て言っときながら、もうほんとに、ダメダメで...
恥ずかしくって、翔の顔、見れなくて...」
「嬉しい!!雅紀...」
急に翔が俺を抱き締めた。
「そんな風に思ってたなんて!雅紀はダメダメでもないし、そんなの聞いたら、ちょっと嬉しいもん♪」
翔はそう言った後、俺の耳にちゅっ、て、音を立ててキスをした。