第13章 一緒に暮らそう
風呂から上がって、俺は雅紀に髪を乾かしてもらってる。別に子どもじゃないから、自分でできるって言ったんだけど(^^;
...なんか、やりたいんだって!
でも、気持ちいい...誰かに髪を乾かしてもらうのなんて、母親以来だから...15年ぶりくらいかな~?
ほら...やっぱり雅紀、母親だよ(^^;
「よし、いいかな~?」
「ありがと♪じゃあ、お返しに、今度は俺がやってあげる..」
そう言って、雅紀からドライヤーを奪い取り、
彼の髪を乾かす。
...サラサラで、綺麗な髪の毛だな..
俺は、ドライヤーを付けたままで、そっと雅紀の髪に唇を落とした。
「なっ///何してんの??」
想像以上に雅紀が狼狽えるから、
「あっ..ごめん..」
俺も思わず謝った。
「やっ、別に怒ってる訳じゃなくって...なんて言うか、びっくりしたって..それだけのことで...」
...ふふふっ..何でそんなにしどろもどろなの~?
ドライヤーを消して、俺のことじっと見ている雅紀の前に座って、その手を握った。
「雅紀、来てくれて、ありがと。一緒に住んでくれて、ホントに俺、嬉しいよ..だって..」
「翔//////」
雅紀は急に飛びついてきて、俺を胸の中に閉じ込めた。
「お礼を言うのは、俺の方だよ...家賃が無くなったら、バイトも減らせるし、おんぶに抱っこみたいで申し訳ないけど...勉強する時間も増えるしさ...それより...翔と、もっと、一緒にいれる...」
「...うん..」
「ここに帰れば、翔がいる..翔が帰ってくる...
俺、それを待ってていいんだよね?」
...雅紀の潤んだ目に引き寄せられるように、
俺は唇を重ねた。