第1章 _翔×にの
-翔side-
翔「久しぶりに外出許可おりたなぁ〜」
和「俺に感謝してくださいね」
タクシーに乗り、久しぶりの我が家へ向かう
和が先生に頼み込んでくれて、疲れたらちゃんと休む、無理はしない、発作が起きたときはすぐ救急車を、を条件に外出許可がおりた
和は、特別に発作が起きたときの応急処置を教えてもらっている
翔「もちろん、感謝しかないよ」
和の耳元でありがとう、大好きと伝えると
和「ッ、翔さ、俺が耳弱いの知ってるくせに、」
と耳を押さえて真っ赤になる和
天使か
翔「うん、知ってる。know。」
和「翔さん…俺のこと、からかってますよね?」
翔「うん(笑)」
どえす…とぼそっと言う和に可愛すぎるお前が悪いとでこぴんし、終始ミラーからこちらをガン見していたタクシー運転手にお金を払ってタクシーを降りた
翔「うわ、懐かしい」
和「そりゃぁ、半年も帰ってなかったですしね」
今日1日の着替えやら必要なものが入ったカバンが、撫で肩ゆえにずり落ちてくるので掛けなおす
そして、半年ぶりの我が家の扉を開け
中に入った――――
否、入ろうとした
翔「和?」
手をつかんで引き留めたのはもちろん和。
和「あの、俺が入ってから、入ってきてください」
どうしたのかと聞こうとすれば
いきなり意味の分からないお願いをされた
よく分からないおねだりに?を浮かべるも頷く
和「じゃ、お先に」
そう言って家に入っていった
未だに理解できていないが、とりあえず和が中に入ったので、少し間を開けて自分も扉を開いた
そして、全てを理解した
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和「お帰りなさい、翔さん」
和はそう言って、にっこりと優しい笑顔を浮かべた