第5章 火竜とハンターと猿と牛

みみみみみ…
全員「！？」
みみみみみみ……！
トーヤ「な、なに!?」
ナツ「何だ何だ!!?」
突然バルカンの身体が輝き出し、それを見た二人は身構える。そして…
ボウゥン
と音を立てて、なんとバルカンは中年の男性に姿を変えた。
ハッピー「あぁ!!」
にこ&ナツ&真姫「「「サルがマカオになったーー!!」」」
ルーシィ&トーヤ「「え!?」」
その男性こそ、ナツ達が探していたマカオであった。
ハッピー「バルカンに接収《テイクオーバー》されてたんだ!!!」
ルーシィ「テイクオーバー？」
トーヤ「身体を乗っ取る魔法だよ」
ハッピー「とにかく、見つかってよかったよ～」
目的の人物であるマカオを見つけたことで安堵するメンバー。だが、マカオの後ろには先ほどナツとトーヤが落ちた穴があり、マカオは気絶している状態。となると必然的に……
ずるんっ
トーヤ&ナツ「「あーーーー!!!!」」
穴から落ちそうになるマカオを見て、トーヤとナツとハッピーは慌てて駆け出す。
がっ！ がっ！ がっ！
そして、ナツがマカオの足を、トーヤがナツの足を、ハッピーがトーヤの足を持って宙吊り状態となる。
ハッピー「三人は無理だよっ！ 羽も消えそう!!!」
ナツ「トーヤ！ お前の錬金術で何とかなんねえか!!?」
トーヤ「無理だよ！ この空中じゃ力入らないし、両手がふさがってるから錬金できない!!!」
ナツ「くっそぉぉぉぉお!!」
ゆっくりと落ちていく四人。
ルーシィ「んっ!!!」
そんな状態の四人を助けるため、ルーシィがハッピーの尻尾を掴んだ。
ナツ&トーヤ「「ルーシィ(ちゃん)!!!」」
ルーシィ「重い…」
だが流石に三人＋ネコの体重を引き上げる力はルーシィにはない。
その時、彼女の後ろから手が伸びて来て、ルーシィの手をがっしりと掴んだ。
タウロス「ＭＯ大丈夫ですぞ」
ルーシィ「タウロス!!」
真姫「何とか間に合ったようね」
それは、真姫が回復させていたルーシィの星霊、タウロスだった。
「牛ーーーー!! いい奴だったのかぁーー!!」
ナツは自分が気絶させてしまったタウロスに涙を流しながら感謝した。