ふらたーなる *Fraternal* 【気象系BL】
第4章 舞賀家物語 1
4時限目の終わりを告げるチャイムが鳴り響く。
カバンの中から兄貴が作ってくれた弁当を取り出すとそのまま教室を出る。
「あれ、舞賀、どこ行くの?」
クラスメイトの声に一応答える。
「生徒会室。
昼のうちにやりたいことがあるから」
言いながら片手を振って教室を出た。
昼休みの校舎はなんとなく騒々しい。
でもそれもいつもの事。
みんな、束の間の休息を楽しむ時間だし、正直、俺らは無駄にパワーが余ってるから。
そんなことを思いながら少し急ぎ足で生徒会室に向かう。
だって、大事な人が待ってるから…。
あと少しで目的の生徒会室という所で廊下の少し先になんか人がたむろしてるが見えた。
別に昼休みだから、おかしくはないけど…。
「僕ぅなんでこんな所にいるの?」
「ママとはぐれちゃった?」
「ここはねぇ、もっと大人になってからじゃないと来ちゃダメなんだよ?」
クスクスと明らかに人を小馬鹿にするような笑い声と共に聞こえてくるこれまた不快な物言い。
つかさ、学校の中でなにイキってるの?
くだんねーって思いながら通り過ぎようとして、小さく聞こえてきた声に足を止めた。