ふらたーなる *Fraternal* 【気象系BL】
第2章 Dear ―Doctor Call Ⅱ ー
智兄は優しい顔で俺達のやり取りを見てた。
その眼差しの優しさに、やっぱり俺は守られてるんだって実感した。
「智兄、ありがと」
智の体を抱きしめて耳元で囁く。
そのまま、柔らかい頬に一つキスを落とした。
「あっ、潤!抜け駆け禁止!
そうでなくても長野で二人っきりだったんだから!
智、こっちにおいで?」
和が怒りながら智の手を引く。
「そうそう、今日は俺と一緒にいようね?」
雅兄がちゃっかりと和の反対側に回ってガッチリと智をホールドする。
「お前らズルイよ!俺だって智くんとぉ…」
膨れる翔兄を和が思いっきり冷たく切り捨てる。
「翔さんはいいでしょ?
電話だってしたんだし?
翔さんは潤くんと仲良くしててください」
「じゃ、2週間分取り戻そうね?さとちゃん」
結局、智兄をベッドルームに連れてく二人の姿をぼーっと見守ってた俺はその後、翔兄にお仕置きと称して可愛がられた。
それはなぜか智兄も同じだったみたいで翌朝二人で何とも言えない顔で洗面所で会うことになったのはまた別の話。
なんだかんだで、多分、今日も我が家は平和です。
≪END≫