第2章 プロローグ
翌朝、私は眠い目を擦りながら着替えていた。
結局、咳は治まらず朝を迎えてしまった。
咳のし過ぎで疲れた身体を引きずり、朝練の集合場所に向かう。
相変わらず熱があったが、朝練は外で長距離のはずだから部員にうつる心配はないだろう。
朝練はやはり長距離だった。
走っているとすぐに息が苦しくなってきた。
(ヤバい、上手く息が吐き出せない…)
私は、少しスピードを落として走り続けた。
(…吸うのまできつくなってきた)
走っていると呼吸すべてが出来なくなってくる。
疲れて息が上がるのとはまた違う苦しさが襲ってくる。
気づくと走っていたはずが歩きに変わっていた。