第14章 囚われの…
『へぇ~?』
私は何時もより低い声でそう言うと半目になる。
(即答かいっ!まぁ、さすがナルト?)
心のなかでは笑いながら表では不機嫌をよそおう。
「いや、あの、違うってばよ!なんかこう、ルミは姉ちゃんみたいってか、母ちゃん見たいってか…。」
ナルトは焦ってそう言って、母ちゃん見たいと言葉にしてから急に暗くなる。
(ナルトやっぱり淋しいよね?)
私は心のなかで思うが顔に出さずナルトに詰め寄った。
『それは、私がフケてるって意味かな~?』
その日の昼休み、アカデミーにナルトの悲鳴がこだました。
『ナルト、もしナルトに血の繋がった家族がいたらどうする?』
私はナルトで遊ぶ手を止めてナルトにきいた。
「へ?」
ナルトは私のせいで涙目になった瞳で私を見つめてきた。
「そうだなー、先ずは、一緒に一楽のラーメン食って、一緒に修行して~、あと、何があってもぜってぇ俺が守るってばよ!」
ナルトはそう言ってニシシと笑う。
『そっか。』
(ナルト、ナルトの兄弟は私が必ず取り戻すから。)
私は心のなかでナルトに誓う。
「急にどうしたんだってば?」
不思議そうに聞いてくるナルトに、何でもなーい、と答えて私は残りの昼休みをナルトと雑談して過ごした。