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If...

第2章 プロローグ




『おいっ!』


私は思わずスマホに突っ込みを入れる。
動画はなぜかインド語…。

動画を停止して他の動画をさがす。
が、結局韓国語やら英語やらで日本語版が発見できないまま一時間も費やしてしまった。





私はあきらめてYouTubeを閉じると、最近知った、夢小説を開いた。

もちろん、ナルトの夢小説だ。

読み始めると、止まらなくなってしまう面白さが夢小説にはあった。

ただ、名前変換は自分の名前ではなく適当に考えて変換していた。


小説は第三者として読むから面白い。

…まぁ、結局登場人物に感情移入してしまっていることは多々あるが。




そんなこんなで小説を読んでいるうちに、部活の時間がやって来た。


熱がまだ変わらずだった私は仲間たちとは別メニューでジムでトレーニングをすることにした。
今までの経験上、気管支が炎症を起こしているせいで熱があるのだろうがもし、うつしたりしたら大変だ。


私は一人ジムでトレーニングに励んだ。



部活が終わると、私はスマホに知らない番号からの履歴を発見した。

恐る恐るかけ直すと、知らない男の人が電話に出た。










電話を切った私は、トレーニングウェアのまま駆け出した。
とにかく、人のいないところへ急いだ。

寮の横を流れる川まで来て、ようやく止まる。
息を乱したまま汚れるのも構わずにしゃがみ込んだ。

電話は、地元の警察からだった。
内容は、弟が拘束されているから、保護者の迎えがいるとのことだった。
弟はバットを持ってある人物の名を叫びながら徘徊していたらしい。

私は母に連絡しその事を伝えると、電話を切って空を見上げた。
すでに暗くなっていた空には星が光っていた。


『は~あ、もう。』


明るい声でため息をつく。

気お腹の辺りが気持ち悪かった。
弟が叫んでいたのは、父の名前だ。

私たちは父に虐待されてそだった。
それが、3年前離婚したことで終わったが、離婚の原因は私達を狂わせるのには、十分だった。


母の姉との浮気。
それが、原因だった。
母と弟は完全に壊れた。唯一変わらなかったのは私だけだろう。
もともと私は冷め過ぎた人間だったせいか、何も感じなかった。



けれど、今、星を眺めている私の頬を涙が伝っていった。


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