第2章 プロローグ
『は~、今日は疲れたな。』
私は朝練を終え、寮でシャワーを浴びていた。
私はスポーツ推薦で大学を受けたため、部活の方針で寮ですごしていた。
だが、スポーツ推薦と言っても、高校時代、私はたいした成績を残していた訳ではない。
大学に頼み込む様な感じで受験させてもらった。
そういうと、私は相当この部活が好きなんだと思うだろうが、そうではない。
よく、同じ部員や知り合いには、本当に好きだね~!と言われる。
私も、はい!大好きです!と答えているがそんなの嘘だ。
ただ、この部活は私にとって生きる意味だった。
物心ついた時から、両親に、この競技でオリンピックにでるのだと言い聞かされて育ってきた。
親は、このスポーツを通してしか、私を見てくれなかった。
だから、私はこのスポーツを辞めたら存在価値が無くなってしまうと思うようになっていた。
どきどき、全てに疲れて、生きているのが面倒に思える。
(ま、自殺だけは絶対しないけど。)
逃げることは絶対しない。そう決めている。
(それに死にたいわけじゃないんだよね、死ぬの怖いし?むしろ、死にたくない!!…でも、できれば生きていたくもないんだよなー
どうしろっちゅうねん!!)
頭の中でも、今まで何度考えたかわからないことを考え、結局いつもと同じ突っ込みを入れた。
『それにしてもダルいな…』
私は体温計を取り出すと脇にはさんだ。
しばらくして、アラームがなり取り出した体温計は38°5を示していた。
『あらら、今日は授業サボり~!』
私はどうどうと授業をさぼる理由ができ、ガッツポーズをした。
布団に潜り目を閉じる。
(眠れない)
私は、最近買ったばかりのスマホを取り出した。
暇潰しに動画でも見ようとYouTubeを開く。
(そうだ、ナルトの映画見よー!)
私は、前に買ったナルトの小説が映画化されていると弟に聞いた事を思いだし、検索する。
『なんだっけ?ロードオブニンジャ?』
検索するといくつかひっかかった。
(あ、ロードトゥだった…)
そんなことを思いながらも再生を押した!
(小説読んだときぼろ泣きだったからな~)
そう思い出していると動画が再生された。
動画音声[#$*@&*$?!!]
最初の言葉がそれだった。
『おいっ!』