第8章 修行開始
一時間ほどたった頃、私は閉じていた瞼を上げた。
(…足が痺れた~!)
正座を崩すと両足に痺れが襲ってきて、私は悶えることになった。
幸い、家にいる者は寝ているため、その姿が目撃されることはなかった。
しばらく布団の上で転がっていると、チャクラ切れのせいか、影分身が消えて情報が流れ込んできた。
『半分か。』
(まあまあかな。)
私はぼそっと呟いた。
ルミの影分身は木登りの修行をするために森にいっていたのだ。
影分身なら万が一の事があっても、本体が死ぬこともないし、ミコトたちにばれるリスクもほとんどない。
影分身の経験は術者に蓄積されるので、ルミは術の特徴を利用して修行をした。
そして今、影分身からの情報によると、どうやら、木の半分まで登れるようになったようだ。
『疲れた~。』
私は、情報と一緒に疲労もやって来て大きく息を吐いた。
だが、チャクラがいつもより練りやすく、そして、コントロールも出来るようになっているのがわかった。