第43章 終末での始まり
sideーナルトー
「……ルミ……」
そう呟いた声は掠れていた。
カカシ先生に背負われたまま寝てしまったようで、気づけば俺は布団で寝ていた。
「……ナルト、目が覚めたか?」
横から聞こえてきたこえに、俺はは身体をゆっくり起こした。
「……シカマル……」
俺は自分が病院にいることに気付いた。
「……皆無事だ……命に別状はない。」
シカマルは俺に仲間の無事教えてくれた。
「……そっか…良かった…」
仲間が無事だったことは嬉しかったが、手放しで喜べなかった。
「……ナルト…」
隣のベッドからサスケが俺を呼んだ。
俺は力なくサスケに顔を向ける。
「……ナルト、オレはルミを木の葉に連れ戻す!
お前だって、諦めた訳じゃねェだろ?」
サスケの言葉に俺は驚いた。
(そうだ!オレってば落ち込んでる場合じゃねー!!
強くなってルミを連れ戻すんだってばよ!)
「当たり前だってばよ!」
俺はサスケにそう答えた。
「じゃ、オレはそろそろいくぜ?」
シカマルがそう言って部屋を出て行った。
部屋には、俺とサスケとサクラちゃんが残される。
「……二人とも、次は二人だけに任せないから……
今度は私も!!」
サクラちゃんは俺達を見るとそう言って笑った。
「みんなでルミを連れ戻そう!」
サクラちゃんの言葉に俺は嬉しくなった。
「……ナルト……いい忘れてたが……」
その時、隣からサスケが声をかけてきた。
「……オレは火影を目指す…
お前には負けねェ。」
サスケがさらっとそう言った。
「…………ハァ!?
何言ってんだ!
火影になるのはオレだ!!
……まぁ、ライバルってことにはしといてやるってば。」
俺は驚いた後そう言ってニヤっと笑う 。
「……フン。」
そう鼻で笑ったサスケの顔は微笑んでいた。