第39章 雪の国と春
だが、それもつかの間。
俺はドトウに抱えられいつの間にか空を飛ぶことになっていた。
「まて!」
ナルトが追うように私の手に向かってロープを投げる。
"パシッ"
しかし、ロープは私の手に払われ地面に落ちた。
ナルトが驚きに目を見張る。
ニヤリ。
私が笑うと、7班だけでなく雪忍たちが驚いて私を見上げた。
ドトウだけがその異変に気付かず虹の氷壁に飛び去った。
「フハハハ、ついに手にいれた!」
ドトウは偽物の六角水晶を見て笑った。
私はそれをニヤリと見る。
「……何がおかしい……」
ドトウは私を訝しげに見た。
『……まだ気付かない?』
私の言葉に、ドトウはまさかと水晶を氷壁の中心にある穴にはめた。
だが、何の変化も起きない。
『……偽物だよ……水晶も、小雪もね!』
私はそう言うと術をといた。
ドトウの目が驚きに染まる。
「貴様ぁ!」
次の瞬間には驚きは怒りに変わっていた。