第34章 中忍試験~三次試験本選~
私とカカシが会場に戻ると、ちょうどシカマル対テマリの勝負がついたところだった。
試合に勝ったのはテマリ。
勝負に勝ったのはシカマルだった。
7班のいる席に戻ると、サスケが私を見たあと勢い良く視線を反らした。
私は訳が分からず首をかしげる。
サス(あの女の術のせいで流の顔がまともに見れねぇ……)
最近ただでさえ流とルミをダブらせていたサスケはそんなことを考える。
サスケはメンマがその事に気付いていて、わざとルミの姿でお色気の術をしたことに気付いていなかった。
私はサスケの行動を疑問に思いながら席に座ると、サクラに私がいなかった間の試合の結果を聞く。
どうやら、カンクロウ対シノはシノが勝ったようだ。
ここでも、カンクロウが棄権しないという原作とのズレが生じていた。
私はそれが、この後におきる事が大きく原作と変化する事の前触れだと、一人ほくそ笑んだ。
中忍試験本選の一試合目が全て終了し、試合は二試合目に入った。
二試合目の第一回戦は、我愛羅対メンマだった。
二人が試合場に降りると、会場全体を緊張が包んだ。
そこには、二人の試合に対して以外の緊張が含まれているが、それに気付いているのは、ほんの一握りだった。
ハヤテが試合開始を宣言する前に、試合場にいる二人がチラリと私を見た。
私はそれに頷くと、会場を確認する。
木ノ葉の暗部に化けた音忍たちを数人発見してから再び試合場に視線を移した。