第34章 中忍試験~三次試験本選~
試合開始の合図と同時に、我愛羅が印を組んだ。
そして、親指を噛み切り、地面に手を付く。
メンマも同じようにして、地面に手をついた。
"ボフン"
煙が試合場を包んだ。
徐々に煙が晴れてくると、そこには巨大な狸と、同じく巨大な蛙が姿を表した。
「……何あれ!?
……大きい……」
サクラが驚きの声をあげた。
(守鶴と九喇嘛か……)
私は本来の姿寄りも小さい守鶴と、蛙に変化している九喇嘛を見ていよいよだと緊張した。
会場が驚きに包まれるなか、今度は羽が空から降ってきた。
『解!』
私は印を結び幻術を解いた。
辺りを見ると、実力のある忍びが同じように幻術を解いていた。
「……これは一体……?」
カカシが呟く。
『先生!
木ノ葉崩しを企んでいた音の忍びが動き出しました!』
私がそう言うとほぼ同時に、音の忍びたちが木ノ葉の忍びに襲いかかった。
その数秒後、里に白い大蛇が何匹も表れる
あちこちで始まった戦闘と私の言葉に、カカシは何が起きたか理解したようだ。
「サクラ、サスケ、流!任務だ!
幻術に掛かっている仲間を起こして里の一般人を避難させろ!」
カカシの言葉に二人が頷く。
だが、私はカカシの言葉を聞かずに、瞬身で三代目のもとへ急いだ。