第33章 紅い千鳥
「……お主が自分から呪印を受けた理由は分かった……
じゃが、写輪眼を狙っていた大蛇丸が何故お主の取引に応じてサスケを諦めたのじゃ?」
三代目は疑うように私にそう言う。
『……実は、大蛇丸がサスケから俺に狙いを変えた訳が、秘密にしていただきたい話なんです。』
私はそう言うと目を閉じて、ゆっくりと開いた。
「「なっ……!?」」
三代目とテンゾウの声が重なった。
『俺、……いえ、私はうちはの血族です。』
私は写輪眼を二人に向けていた。
私はさらに印を結び変化を解いた。
ポニーテールがふわりと揺れた。
『うちはルミ、これが私の本名です。』
私の言葉に二人は唖然としていた。
「……どういうことじゃ?
うちはは、サスケを残して暗殺されたはず……」
三代目が呟く。
『……私の父は、うちはシスイです……』
私がそう言うと、これ以上ないと言うほど三代目の目が見開かれた。
私は父が死んだ時の事を二人に話した。
「……そうじゃったか……」
三代目はそう言うと、黙りこんだ。
だが、私の話はまだ終わったわけではなかった。
『もし、大蛇丸がサスケに呪印をつければ、恐らくサスケは力を求めて里抜けします。
……復讐の為に。』
私がそう言うと三代目は俯いた。
大勢の里人の為にイタチ一人を犠牲にしたことを悔やんでいるように見えた。
『……火影様、お願いげあるんです……』
私はその日、三代目から極秘任務を受けた。