第33章 紅い千鳥
私は右手にチャクラを集めていた。
チャクラの性質を雷にかえ、肉体を活性化する。
"チチチチチチ"
カカシのオリジナルである千鳥を発動させていた。
『これぞ転生者クオリティー!』
私はそう言って駆け出すと近くの石に千鳥を放つ。
だが、私の腕は石を傷つけたが、威力は弱かった。
『……、身体能力の問題かな~?』
(結構鍛えてるのに……)
やはり、いくら鍛えても女の体には限界があるのかもしれない。
(それに、まだ体も出来上がってない子供だしね。)
私は、これをカバーして千鳥の威力をあげる方法を考えた。
私はしばらく立ち尽くしたあと、ポンと手を叩いた。
(せっかく歌遁使わなくても二属性以上性質変化が使えるんだから……)
私は印を結ぶと雷遁を纏う。
そして、そこからさらに右手に火の性質変化を加えた。
その瞬間、蒼かった千鳥は紅く変化する。
『よし!』
私はそれを見て駆け出した。
"ドカッ"
石を殴る音が響いた。
『……いっっ…………』
私は右手を押さえてうずくまった。
石を殴る瞬間、術がとけ、私は素手で石を殴っていた。
(一回で成功するわけないか……)
私はそんなことを考えながらもしばらく転がっていた。