第33章 紅い千鳥
『あそこか……』
私は面会謝絶の病室を発見する。
さすが日向の宗家だ。
暗部が護衛をしていた。
<別天神>
私は暗部に幻術をかけると病室に侵入した。
『遅くなってゴメンね……ヒナタ……』
私は万華鏡を発動させると、リーと同じ手順でヒナタを治療した。
『よし!』
私は治療を終えると、顔色が良くなったヒナタを見て、ヒナタが目をさます前に病室を出た。
暗部の幻術を解くと、ヒナタが意識を取り戻した事に気づいた一人があわただしくその場から去った。
それを確認して、私はリーの病室へ引き返した。
リーの病室では、我愛羅がナルトの質問攻めにあっていた。
「ナルト、そろそろ修行戻らなくていいのか?」
見かねたシカマルが助け船を出す。
「いいんだってばよ!
ムッツリスケベ何かほっとくってば!」
だが、ナルトはそう言って腕を組んだ。
『我愛羅、そろそろ戻ろうか?』
私が病室に入りながらそう言うと、我愛羅がほっとしたようにこっちを見た。
『それじゃ、皆またな!』
私はそう言って我愛羅と病室を後にした。
『どうだった?我愛羅?
皆いいやつだったでしょ?』
私が隣を歩く我愛羅に話しかけると、我愛羅が微笑んだ。
「あぁ。
皆、お前やメンマみたいな奴らだった。」
我愛羅はそう言うと私の隣を歩く。
私は暖かい気持ちのまま旅館に向かった。