第33章 紅い千鳥
『おはようリーさん。
気分はどう?』
「君は…………っ!」
リーは私を見たあと我愛羅を見て警戒する。
『ほら、我愛羅?』
私がそう言って背を押すと我愛羅はたじろいだ。
だが、我愛羅はリーを見て頭を下げた。
「すまない、予選の時はやり過ぎた……」
我愛羅の言葉にリーが目を見開いた。
「……ボクこそ、すみませんでした。
キミの大切な人を、悪気は無かったとはいえ誤解させるような事を言ってしまって……。
それに、やり過ぎたということはキミが本気で来てくれた証拠です!
ありがとうございます!」
リーはそう言うとキラリと歯を見せて笑った。
今度は、リーのその言葉に我愛羅が驚いていた。
「……そういえば、身体の痛みが軽くなっている……
それに、だいぶ動けるように……」
我愛羅と話していたリーは、ふと身体の異変に気付いて呟いた。
「それは、流が術で治した。」
我愛羅がリーにそう言う。
『我愛羅!』
私は慌てたがすでに遅かった。
「本当ですか!!ありがとうございます!」
リーはそう言うと勢いよく頭を下げた。
(ばれちゃったよ……)
私はあきらめて、笑ってごまかした