第33章 紅い千鳥
第三の試験の予選が終わり、私は一人、里の旅館に向かっていた。
サスケとナルトは本選の修行をしている。
(そう言えば、一回戦、我愛羅とサスケじゃなくなってたな~。)
私は昨日の抽選を思い出していた。
サスケが第一回戦なのは変わらなかったが少し原作と変わってしまった組み合わせを思い出す。
(我愛羅とドスが、シードなんてね……
しかも、一回戦がメンマとサスケで勝った方が我愛羅となんて……)
私はすでに我愛羅と戦うつもりで修行しているサスケを思い出す。
サスケはメンマが本気で戦ったところを見たことがないせいか、眼中にないようだった。
(メンマを甘く見ると痛い目にあうぞ~。)
私は心の中で呟いた。
「ルミか……」
旅館につくと、二階の窓から我愛羅が
飛び降りてきた。
『おはよう、我愛羅!
今から木ノ葉病院に行くから、我愛羅を誘いに来たの!』
私がそう言うと、我愛羅は渋い顔をした。
が「いや、俺は……」
『ほら、行くよ!』
私は、我愛羅が、いいと言う前にてを繋ぎ、病院に向かった。
『ここが、リーの病室だよ。』
私はそう言うと、ノックをした。
返事は無かったがドアを開けて中に入る。
リーはベッドで眠っていた。
『我愛羅、ちょっと術使うから、誰か来たら教えて。』
私は周りに気配がないのを確かめ、我愛羅にそう言うと、目を閉じた。
次に目を開けると、私の瞳は万華鏡写輪眼になっていた。
<オホゲツ>
私は万華鏡の能力を発動させた。
私の目に、リーの身体の異常がある部分がはっきりと映る。
そこでわたしはオホゲツを第二段階に移行する。
すると、粉々になっていたリーの骨が徐々に治って行く。
骨が完全に治ると、私は術を止めた。
まだ、筋が傷ついていたが、もう後遺症が残るような怪我はない。
『ふう……』
私が息をつくと、我愛羅が近づいてきた。
「ルミ、すまない。
俺が暴走したせいで……」
我愛羅が私に謝る。
『謝る相手が違うでしょ?』
私はにこりと笑って我愛羅を見た。
その時、リーの瞼が震えた。