第32章 中忍試験~第三試験予選~
俺は、大蛇丸が消えたあと、流に服を着せてから横抱きにして、木ノ葉病院へ向かった。
『……んっ……』
ちょうど病院に着いたとき、腕のなかの流が身動ぎしたかと思えばうっすらと目を開けた。
『か、かし?』
カ(そう言えば、流に名前呼ばれたことないな、いつも先生って呼んでくれてるから気づかなかったけど…)
寝ぼけたまま呟いた流に、俺は名前を呼ばれたことがなかった事にきづく。
だが、次の瞬間目を見開いた流はいつものように俺を呼んだ。
『……せっ、先生!!』
慌ててそう言うと俺の腕から降りようともがく。
俺はため息をついてゆっくりと流をおろした。
「もう目が覚めたなんてね。
今からお前を木ノ葉病院につれてく所だったんだけど……」
俺はそう言うと流を見た。
「その前に、それ、説明してもらえるかな?」
にこりと笑って言うと、流は変化の術が解けていることに気付いたようで、慌て出した。
『え、っや、あの、これは~……』
流はそう言うと大きくため息を着いた。
『先生、この事は内緒にしていてください。』
流はそう言うと印を組んでいつもの姿に戻った。
『私が、砂の里から来たことは知ってますよね?』
流の言葉に、俺は頷いた。