第32章 中忍試験~第三試験予選~
「まさか、最初から流と当たるなんて…
でも、流が木葉に行ってから我愛羅といっぱい修行したってばね!
その成果、見せたげる!」
メンマは私にそう言って笑顔を見せる。
『期待するよ。
でも、俺だって負けないぜ?』
私は首の痛みを表に出さないようにそう言うと笑い返した。
「それでは……始めてください!」
ハヤテが試合開始の合図を出した。
その瞬間、私はメンマから距離を取り手裏剣を投げた。
"キンッ"
私の投げた手裏剣はメンマの苦無で叩き落とされた。
「今度は私の番だってばね!」
メンマはそう言うと印を結んだ。
「風遁・練空弾」
メンマが私目掛けて術を放った。
私はそれをよけ、次の攻撃に移ろうとした。
「捕まえたってば!」
苦無を取り出そうとした私の両手は、メンマの傀儡により押さえられていた。
正面から私の両手首を押さえた傀儡の口が開く。
私はとっさに右足で傀儡の顎を蹴りあげた。
"カカカッ"
間一髪で傀儡の口から千本が飛び出した。
『殺すきか!?』
私は思わず叫ぶ。
「流はこのくらいじゃ死なないってばね。」
メンマはそう言うと印を結ぶ。
それを見た私は手首を返して傀儡の手首をつかむ。
そのまま、右手を左手の方に持っていき上からクロスさせると体を左に捻った。
そして、右足を傀儡の右膝の外側にぶつけ上半身を左に回転させ、足を思いっきり払った。
傀儡は私の頭上を通り弧を描いて飛んでいく。
傀儡から解放された私を次は雷遁が襲った。
間一髪でそれもよけると、上忍達がざわめいていた。
どうやら、下忍のメンマが性質変化をに属性も使ったことに驚いているようだった。
(家のメンマちゃんをなめてもらっちゃこまりますよ!)
私は、自分のことでないのに嬉しくなる。
だが、そんな余裕もないようでメンマが手裏剣を投げてきた。
私がそれを苦無で弾くと、メンマが口を開いた。