第5章 お留守番
『にゃげて』
私はふと思い付いてイタチを見上げた。
イタチはそんな私に驚きをみせる。
『しゅごー。』
修行といいたかったが、舌ったらずのため、酒好きみたいな発言になってしまう。
それでもイタチには通じたようで、困った顔で私に危ないからな、と言ってくる。
『へーき。いちゃいじょーじゅ。いいこしてりゅから。』
イタチの腕はたしかなはずだから、私がいいこにしてれば安全だという意味を込めてそう言うと、イタチが目を大きく開いた。
両手を合わせてお願い!のポーズをすれば苦笑いされた。
「仕方ないな、少しだけだぞ?
ちゃんとおとなしくしてろよ?」
イタチはそう言って縁側に私を連れて行くと、自分は庭に出た。
そしてクナイを掴むと庭の木に投げつける。
私は目を輝かせてそれを見ていた。
だが、早すぎて構えたところと、クナイが木に刺さったところしかみえなかった。
イタチが再びクナイを掴んだとき、私はふと思い付いて写輪眼を発動させた。
今度は先ほどよりよく見えたが、全ての動きは見切れなかった。