第30章 中忍試験
「あれ?流一人?」
教室のまえではカカシが待っていた。
『いいえ。7班は全員参加ですよ。もちろん、自分の意思で。なので正式に申し込みできます。』
私がそう言うとカカシが驚いた顔をした。
「本当、流はキレるんだか、情報通なんだか……まいったね。」
カカシがそう言って苦笑いする。
『俺は先生より多くを知ってますから。』
私はふざけたようにそう言う。
「流が言うと冗談に聞こえないね。」
カカシがそう言って笑ったとき、ちょうど7班がやって来た。
「よし、全員揃ったな!中忍試験、これで正式に申し込みができるな。」
カカシが私たちを見てそう言った。
「どういうこと?」
サクラがカカシの言葉に疑問をもつ。
「実のところ、この試験は初めからスリーマンセル、もしくはフォーマンセルでしか受験できないことになっている。」
初めて聞くカカシの説明に、流を除く三人が驚く。
「え?でも先生、受験するかしないかは個人の自由だ…って」
サクラがさらに問う。
サク「嘘、ついてたの?」
カ「そうだ。もし、そのことを言ったなら、サスケやナルトは無理にでもお前を誘うだろう。
例え志願する意志がなくてもサスケに言われれば、お前はいい加減な気持ちで試験を受けようとする。
サスケと、ま!ナルトや流のためにってな」
カカシはサクラの問にそう答えた。
「じゃあ、もしナルトとサスケ君、流の三人だけだったら?」
サクラがカカシにたずねる。
「受験は中止した。この向こうへ行かせる気はなかった。
だが、お前らは自分の意志でここに来た。
ナルト、サクラ、サスケ、そして流!
俺の自慢のチームだ。
さあ、行ってこい!」
カカシはサクラの言葉にそう言うと私たちの背中を押した。
私たちはカカシの言葉に背中を押さて、301号室の扉を開いた。