第30章 中忍試験
集合場所の301に向かうため、私たちが階段を上ると人だかりができていた。
「きゃっ!」
入り口に立つ男にお団子の少女が突き飛ばされた。
男いわく、試験に落ちるやつを古いにかけているらしい。
「悪いが俺たちは通してもらう!さっさとこの幻術を解いてもらおう。」
サスケが入り口を塞ぐ二人組を睨み付けた。
「サクラどうだ?お前なら一番に気づいているはずだ。お前の分析力と幻術のノウハウは、俺達の班の中で一番伸びているからな。」
サスケがサクラを励ますようにそう言った。
「サスケ君……ありがとう。
もちろん!とっくに気づいているわよ。だって此処は二階じゃない!」
サクラはサスケの言葉で自信がついたようで元気にそう言う。
その瞬間、301と掛かれていた教室の番号が、幻術が解け201と本来の教室へと変わった。
「ふーん?なかなかやるねぇ。
でも、見破っただけじゃね!」
男はそう言うとサスケに蹴りを入れた。
サスケはそれに反応して同じく蹴りをいれようと動く。
だが、急に間に入ってきたおかっぱの男の子に両者の足がつかまれ動きをとめられた。
すると、長髪の少年とお団子の少女が近寄ってくる。
「おい、約束が違うじゃないか。
下手に注目されて、警戒されたくないといったのはお前だぞ。」
長髪の少年がおかっぱに話しかける。
「だって……」
おかっぱの少年はそう言うとサクラを見た。
「あーあ、これだわ。」
それに気付いた少女は頭を押さえた。
おかっぱの少年はサクラの前まで来ると、自己紹介を始めた。
「僕の名前は、ロック・リー!サクラさんというんですね。
僕とお付き合いしましょう!!死ぬまで貴方を守りますから!!」
戸惑うサクラに一気にそう言った。
「絶対嫌っ」
サクラはそく断った。
私はそれを笑って見ていた。
私はガイ班と自分の班を置いて入り口を塞ぐ二人の横を通る。
「おいっ!」
まだ、邪魔しようとする二人に私はいたずらな笑みを向けた。
『お疲れ様です。コテツさんにイズモさん。
通っていいですよね?』
にこりと笑うと、二人は目を見開き固まった。
私はさっさとその場から離れて301へ向かった。
7班も後から来るだろう。
私は一人で301とかかれた教室に向かった。